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黒子のバスケにずるずるとハマり中です。 火神と木吉がいれば、とりあえずそれで良い感じ。 ブログの名は流石に変わるかもしれません^^;
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何か気づけば一か月近く放置すみませんッス。
しかも火神誕生日スルーとか。

私の場合、基本足りないものはしょうがなく自給自足、なので、他で補えるなら読み専で全然構わないんです。
つまりは火神誕とか、コミケ後とか戦利品が多いと満たされてしまってつい・・・・w

最近青火増えましたね!
木火の次に好きなカプなので嬉しい限りですv

しばらくぶりですが、特に何も考えずに続いているような木火とは名ばかりの話。
木吉センパイの奇行。







  *  *  *



少しばかり身を屈めて、首筋に鼻先を近づけてみる。

ばふっ
「うおわぁっ!」
したら、距離感掴めなくてうっかりぶつかってしまった。

慌てて離れて振り返って、手を伸ばしてくる。
「・・・ふぁにふんは、ふうは、ひひゃい」
びっくりさせたのは悪かったけど、何もアイアンクローで返さなくたって良いじゃないか。

「何すんだはこっちのセリフだ!」
あ、ちゃんと通じてた。
流石日向。

「・・・ったく」
しばらくギリギリと締め付けられていたが、気が済んだのか、日向は手を離してくれた。
俺の行動に対するツッコミはない。
どうやら付き合ってられない、と見逃す事にしたようだ。

けど、俺は気になる点が一つ。
「日向、お前、シンナーの匂いしてないか・・・?」
「あ?」
俺に問われて振り返る。

「あー・・・この間カントクに折られた武将のフィギュアのパーツ、昨日の夜に修理してたからじゃね?」
「あぁ、接着剤の匂いか」
部活の主将からシンナーの匂いなんてちょっと物騒、なんて思ってドキドキしたけど、日向はやっぱり日向だ。

「好きだなぁ、お前」
「悪いか」
「いや、全然」
「それよりもう皆休憩行ってんぞ。お前も早く休め」

そうだった、今は練習合間の休憩時間。
皆蒸し暑い体育館から避難していて、残っているのは俺達だけだ。
水を被ったりジュースを買いに行ったり、木陰で涼んだりしているのだろう。

「あぁ」
誰もいない体育館に用は無い。
俺は素直に体育館を出た。

日向は、接着剤の匂い、と。
頭にインプットするのは、忘れないようにしながら。



体育館の外に出ると、すぐ近くの木陰で2年が固まっていた。

すんっ
皆に近付いて、首筋に鼻先を近づけてみる。

「わっ!何っ!?」
「にゃっ!?」
「っ・・・!?」
「ど、どうしたんだ!?」

伊月は、なんか爽やかな柑橘系の匂い。
流石、部内で一番モテる男だけある。
例えばそう・・・海常の黄瀬くんなんかもそんな匂いがしそうだ。

コガはどっちかって言うともっと泥くさい感じがする。
「あっ!嫌いじゃないぞ、もちろん!」
「は?どうした、木吉?」
慌ててコガに手を振ったが、コガは良く分からない、と言う風に首を傾げるだけだった。
そうだな・・・・なんて言うか、近所で皆から餌貰って可愛がられてる野良猫、みたいな?

水戸部はなんていうか、オカンの匂いだ。
安心すると言えばするけど、俺はどっちかと言えば、ばぁちゃんの料理の匂いとか、自分ちの匂いの方が安心するかな。

土田は・・・今日は部活後彼女とデートだそうで、ちょっと気取った余所行きな感じがした。
・・・なんとなく、だけど。

「何やってんのよ、鉄平」
呆れた様子でリコがこっちを見てる。
「リコ」

がしっ
「どうした、皆?」
リコに近付こうとしたら、何故か皆に背後から捕まえられた。

「どうしたって木吉、お前、さっき俺らにしたのと同じ事カントクにしようとしただろう?」
「え、うん」
何かマズかったか?
「いやいや、それは駄目っしょ!」
「・・・・」
水戸部までふるふると首を横に振ってる。

「カントクにやったら、ブッ飛ばされるんじゃないか?」
土田が俺に言ってきた。
ブッ飛ばされるのか。
それは嫌だな。
「よし、止めておこう」
至極真面目な顔でそう言えば、同級生は明らかにホッとしたような表情で俺を解放してくれた。

「全く・・・何やってんだか。皆、分かってるだろうけど、後十分で練習再開するわよ!」
すぐ横を通り過ぎる時にふわりと匂う・・・これは、シトラスの香りだろうか?

と、リコが前触れもなく振り返った。
「あ、土田くんはその前にグラウンド10周ねv」
「げ!」

しっかり土田のセリフはリコの怒りの琴線に触れたらしい。
「あ~、やっぱりなぁ!あれ、俺ヤバいと思ったんだよ~」
ニヒ、とコガが笑って言えば、水戸部もコクコクと頷いている。
「あら、小金井君も走りたいの?」
ニコリと笑顔の上に怒りマークでもついてそうなリコの言葉に、コガはブンブンと首を振った。

「頑張れ、つっちー!」
両手を挙げて声援を送る。
「コガの裏切り者ー!」
土田は既に走り出していた。
・・・うん、練習開始までに戻れなかったら、もしかしたらまた追加されるかもしれないからな。

「あ、ところでリコ」
「なによ?」
「その匂い、制汗剤?」
「そうよ。きつい?」
「いや、良いんじゃないか?体育館なんて運動しなくても蒸し風呂みたいなもんだし」
「言っとくけど、あんた達より汗臭くなんかないから!!」
ちょっと気分を害したのか、ぷいっとそっぽを向いてリコが歩いて行った。

「なぁ、伊月。俺、何か変な事言ったか?」
「いや・・・けど、最後の一言は無くても良かったかもな」
ぽん、と背中を叩かれたけど、俺には良く分からなかった。

「それより、カントクの言葉否定してやれよ、そこは」
苦笑するコガに漸く分かる。
「そうか・・・」
離れていても匂うっていうのは、首筋に鼻を埋めなくても良いからびっくりされなくて良いと思ったけど、それは俺の都合だったな。
「後で謝っとくわ。ありがとな、コガ!」

「逆にカントクを逆なでする方にジュース一本・・・」
「俺も・・・」
後ろで何か言ってたけど、俺は休憩終了間近に戻ってきた一年の方を向いていたから、気づかなかった。








何か長くなったので、区切ります







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